「ふわぁ〜・・・はよ・・・」

いつも通り、寝ぼけ眼で一階のリビングへ降りると、

「梓!おはよ!」

聞き覚えのないその声で、一気に覚醒した。























青春の背番号!No.03






















「・・・・・・そうだった・・・」

俺は、無意識に呟いていた。


今日から、新しい家族の一員がいたんだった。
しかも、俺と同い年で、これから同じ学校に通う。





「「何が、そうだったの?」」

目の前に現れたのは、双子の妹、飛鳥と遥。

「べ、別に何でもねぇよ!」

妹たちを一喝すると、テーブルに座り、食卓に並べられた朝食に手を出す。



卵焼きに箸を伸ばし、パクリと口に入れる。
すると、何故か母親が「どう?おいしい??」と、やけに絡んできた。

朝からウゼェなぁと思いながらも、

「・・・・・・おいしいけど・・・」

と、返事をする。

「ほら!やっぱり!良かったわね、ちゃん」

母親は目を輝かせると、何故かの方を見た。

「はい!」

嬉しそうに笑っている



「?何なわけ・・・?」

俺が首を傾げると、母親がフフフと含みのある笑いをしてきた。
(気持ち悪ぃ・・・)

「その卵焼き、ちゃんが作ったのよ」

そう言った母親に、間髪要れずにが、

「実は家秘伝の隠し味入れてマース!」


「梓には内緒だけどねー」と、仲良く笑い合う母親と
何だよこいつら。昨日まではお互いどこか他人行儀だったのに
いつの間にこんなに仲良くなってるんだよ。


「梓の口に合って良かった!」

と、笑うを見ていると、何だかコチラまで嬉しくなる。





「ふーん・・・がねぇ・・・」

そんな自分に違和感を少しだけ感じながらも、適当に返事をすると、


だって!いつの間にか何だか仲良くなってない!?」

「昨日は目も合わせてなかったくせに!」


妹たちに絡まれた。
ああもう。女って本当にうるせぇな・・・。



「ね、ちゃん!昨日お兄ちゃんと何かあったの?」

「教えて、ちゃん!」

お前らだって、ちゃっかりと仲良くなってんじゃねぇかよ。

飛鳥と遥は、ウルウルとを上目遣いに見つめている。
それを見たは、「特に何もないんだけどなー」と、笑っている。

(どうやら双子の得意な泣き落としはには効かないらしい。)










朝食を食べ終え、食器を洗っている母親。
その隣でが食器を拭いている。

ちゃんに手伝ってもらっちゃって、おばさん、大助かりだったわ」

「そんな。お世話になってるんですから、少しぐらい役に立たないと」

キャッキャと終止楽しそうに会話をしている母親と同居人。

なんとなく、ほほえましく思いながら、俺は歯を磨いていた。
そうしたら父親が、

ちゃん、素直でいい子だな。さすが俊夫の娘だ」

と、何故か俺に話しかけてきた。
知らねぇよ、と思い無視をしていると、勝手に話を続けてくる。

「俊夫と父さんは高校からの親友だったんだぞ」

(・・・何で自慢げなんだよ・・・)

「ちなみに、幸子さんは母さんの親友でな、父さんたちの結婚式で出会ったんだ」

へぇ・・・と思い、少し耳を傾けると、母親とが首を突っ込んできた。


「ずいぶんと懐かしい話、してるじゃない」

「あ、あたし、それ、この間初めて聞いたんですよ!今度詳しく聞かせてください!」












ほんと、元気だよな。






何だか朝から疲れた。
今日はせっかくの入学式だというのに。

けれども、西浦高校に向かう道中、
桜の花びらが舞う道を元気に歩くの姿を見ていると、いつの間にか口元が緩んでた。

(入学式だから親も一緒にいたわけで、すぐにハッとして気を引き締めたけど。)


正門をくぐり、人だかりの方へ行って見ると、
どうやらそこにクラス割りが張り出されているらしい。

は人の間を縫って、その張り紙を見ている。
俺はというと、頭一個分出てるから、
そのおかげで人を掻き分ける必要もなくその張り紙で自分の名前を確認した。 


「あたし9組だった」

戻ってきたことは、少し息切れしていて、俺は少し笑った。

「ちょ、梓、何笑ってるの」

「や、わざわざ見に行かなくても、俺が見てやったのに」

「・・・あ。そうだよ・・・!梓、背、おっきいもんね・・・!」

は、ポンッと手を叩いた。


「ところで、梓は何組?」

「俺は7組」

「そっかー。じゃあ梓とはクラス違うのかー」

ほんの少しだけクラスが違って残念そうな仕草を見せるに、
俺は心の中がほんわりとあたたかくなった。






親は、保護者待合室へ、俺ら生徒はそれぞれの教室へと向かう。

「お、7組はここだ。んじゃな」

「うん。またね、梓!」

「・・・あ。学校じゃ梓禁止な」

「あ、そうだった。うん!了解。花井」






軽く手を上げ、教室に入る振りをして、俺はの小さな背中を見つめていた。











07/05/12
入学式までこぎつけました。

おいしい設定その2!1年9組在籍!
(ちなみにおいしい設定その1は花井家居候です^^)


梓との距離も確実に縮まっているといいですね!^^(え