「え・・・!ツナの誕生日って昨日だったの!?」 部屋から大声が響いた。 「・・・何年幼馴染やってるの?」 はぁと盛大に溜め息をつく幼馴染を横目にあたしは笑うしかなかった。 『ちょっと今からそっち行ってもいい?』 というメールをツナから貰ったあたしは、一応返信をしてツナの到着を待っていた。 徒歩3分もかからない隣の家からやってきたツナは、 いつものようにノックせずにあたしの部屋のドアを開けると、いつも座る場所に腰を下ろす。 何事かと思いきや、 『俺の誕生日いつだっけ?』 『14日でしょ?明日だよね!ちゃんと覚えてるよ!』 と、あたしが答えると、 返ってきたのは、それはそれは大きな溜め息でしたー・・・ 「おっかしいなぁ〜・・・今日が13日じゃなかった?」 「・・・頭大丈夫?」 「・・・・・・あ、いや、ホント・・・ごめんなさい・・・」 ツナってば、哀れむような視線をあたしに投げかけた。 つ、冷たいよ・・・! 可愛い幼馴染に対して、そりゃあないだろうよ・・・! 「俺さ、に祝ってもらうのすごい楽しみしてたんだよなー・・・」 しゅんとするツナ。 ・・・野郎、あたしがそんな表情に弱いことを知っててわざとやってる・・・! けど、それをわかっててもあたしはツナのその表情に弱い。 「ツナ、ごめん!ほんとあやまる!!」 「・・・はさ、俺のことなんかどうでもいいんだよね」 「そんんなことないよ!!」 ツナは、うるうると瞳を潤ませている。 あたしは必死に言葉を捜していた。 「あ、そうだツナ!お詫びにツナの言うことなんでも聞くから!!」 言った瞬間、後悔した。 ・・・だって、ツナがニヤリと笑ったから。 「・・・なんでも、って言ったよな?」 「え・・・あー・・・」 「言ったよな?」 「ハイ、言いました」 じっと見つめてくるツナに、耐えられず視線をそらすあたし。 ツナってさ、あたしに対してありえないぐらい強気な態度をとるわけさ。 あたしはツナの幼馴染だけど、いまは私立中学に通ってて、 いまツナがどんな学校生活を送ってるのかわからない。 けどね、これだけはわかる。 こんなツナの姿を見たら、きっとみんな驚くよ。 「じゃあさ!」 ツナの声のトーンが少し高くなり、あたしはそらしていた視線をパッと元に戻した。 「日曜日、遊ぼう!」 キラキラと目を輝かせるツナ。 「はぁ?遊ぶ?・・・何して?」 あたしは首をかしげた。 「・・・〜〜ゆ、遊園地とか・・・い、行こう?」 ツナは、少し頬を赤らめると、上目遣いであたしを見た。 「あ・・・うん・・・いいよ・・・」 「ほんと!?やったぁ!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・。 な、なな何コレ!? 今の反則だと思う!! か、かわいすぎる・・・! これがさっきのと同一人物なのか!?と、疑いたくなるほどだ。 確かに最近のツナ、少し変わったよなぁ。 だって、前はとにかくあたしに厳しいというか、容赦ないというか・・・ それが最近は、たまに紳士らしくあたしを女の子っぽく扱ってくれてる。 (・・・あたしの勘違いでなければ。) ・・・なんだかんだで、優しいんだよな。 あたしが重たい荷物を運んでたとき 『俺、持つよ』 なんてひょいと横取りされたり、 あたしのちょっと失敗した料理を食べさせたときも 『まずくはないよ』 って言ってくれたり・・・。 ツナの背中がちょっと頼もしく思えていたのも事実だ。 「・・・じゃあ、詳しくは後でメールでもするから」 「あ、うん。わかった」 ツナは、それだけ言うと、あたしの部屋を後にした。 ニコリと笑ったツナの表情に、何故かあたしの心臓はドキンと波打った。 そしてあたしは、ツナが帰ってから冷静に考えた。 これってつまりはデートなのだろうか。 デート、と思った瞬間に顔がカアと熱くなる。 ・・・・・・日曜日、少しだけ、いつもより可愛い格好でもしようかな。 なんて思いながら、 あたしは顔の熱を冷まそうと、手のひらで顔を仰いでいた。 06/12/17 え、今更誕生日!?・・・って感じですよね(笑) メルマガで流したツナ誕生日夢をちょっといじって見ました。 ずっと上げようと思っていたのですが、 忘れてしまって今の時期になってしまいました・・・。 どうもすみません。 どうやらこの時、黒ツナにはまっていたらしく、若干黒っぽい気がします(笑) ドルチェ(dolce)甘美(甘くておいしいこと。たのしく快いこと)に。 |